シュタイナー教育の観点から見た「学童期」の発達に沿ったカリキュラムを作成し、学ぶ過程に重点を置いた指導・援助を行います。担任は基本的に3年間持ち上がり式です。

 

 1~2年生の時期は、まだ自分と世界が一体と感じており、幼児のように模倣する力が残っています。童話や昔話を通してその中に込められた本質的世界に入り込み、その年代でしか知り得ない神秘に触れます。また、数や文字を抽象的な概念としてではなく、お話や体の動きと結びついた豊かな体験として学びます。


 3年生は、それまで精神的に天上界にいた子どもたちが地上に降りて、こちら側の世界に入り始める時期です。(「ルビコン川を渡る」という例えからルビコン期とも呼ばれます)。周囲の大人や動植物から自分を区別するようになるため、寂しさや不安を抱えて反抗的になることも多く、「9歳の危機」と言われる所以です。


 この時期の子どもたちは、創世記や古事記の学習を通して個人として生きることを受け入れていきます。また、農業や家作りといった「人が生きていく上で大切な労働」を体験することによって、自らの足で立ちはじめ、世界との新しい結びつきを得ていきます。


 3年生までゆっくり時間をかけてこの地上に降りてくる子どもたち。子どもたちが、知識先行でなく、様々な事物と心から出会い、意識を向け、それらと結びついていけるような授業を行っていきたいと思います。


 カリキュラムや教材はすべて教師による手作りです。子どもの成長に応じて繊細に変化し、子どもの深い学習意欲に応えられるような授業を絶えずイメージして創造します。教科書はありません。先生が黒板に色とりどりのチョークで描く絵をクレヨンで丁寧に写したノート(エポックノート)がその子のオリジナルの教科書になります。

 

エポック授業

 

 シュタイナー教育では、毎日の時間割が、1時間目は国語、2時間目は算数……というように細切れになっていません。国語なら国語、算数なら算数を数週間かけてじっくり学ぶようになっており、エポック(「期間」の意味)授業と呼ばれます。


 国語のエポックでは、漢字の成り立ちを絵に描きながら学んだり、それぞれの学年テーマにそったお話(1年生はグリム童話や昔話、2年生は聖人伝や動物寓話、3年生は創世記や古事記)を題材にしてことばを学びます。算数のエポックでは、ひとつひとつの数がもつ意味や特性、数同士が織りなす美しい世界を身体で感じ取ることができるような授業が展開されています。


  授業は、朝の詩を唱えることから始まります。そして手遊び歌や、時にはお手玉や羊毛ボールを使いながら、手足を動かし、充分な時間をかけて体を目覚めさせていきます。やがてお話を聞いたりしながら緩やかに集中へと導く中でエポック授業に入っていきます。


  このほかに、日によって、笛(ペンタトニック)、フォルメン線描、水彩(ぬらし絵)、粘土なども授業の中に取り入れています。

 

 

  3年生は、この時期に必要な、専科的なエポック授業がおこなわれます。これまで、米作り(田植え/稲刈り)、家作り、和太鼓、手仕事(編み物)、卒業発表(劇、その他)などをおこなってきました。その年によってカリキュラムは異なります。

 

エポック授業より

専科授業より